日本では「もち米」をお祝い事で食べる習慣があります。餅、赤飯、おこわ、ちまきやあられなど「ハレの日」に多く食べられています。
もち米を「ハレの日」に食べる習慣は古く、米が日本へ伝わったとされる弥生時代にまでさかのぼります。弥生時代に稲作信仰がはじまり、米は神聖な力が宿る食べ物として崇められるようになりました。その信仰は平安時代に入ると、お祝いの日に鏡など霊力を備えたと言われる神器に見立てて、蒸したもち米を鏡のように丸く成形する、現在の「鏡餅」の習慣がはじまりました。これが江戸時代に受け継がれ、簡便で加工しやすいことから、多様なもち米を使った食文化が華開きました。
江戸時代に広がったもち米料理の中に「赤飯」があります。江戸時代後期には全国各地の一般庶民の「ハレの日」の食卓に広まりました。ほとんどの地域では、小豆を使用していました。しかし、小豆は皮が破れやすく切腹を連想させるため縁起が悪いとされ、千葉県の一部では落花生、北海道では金時豆、佐久盆地では花豆を用いて作られていました。現在でもその習慣は続いており、小豆だけではなく、地域によって違った豆を使った赤飯があります。
「ハレの日」に食べるイメージを持つもち米ですが、実は普段私たちが食卓で食べている、コシヒカリ、あきたこまち、ひとめぼれなどのもちもち感がある米にも、もち米の成分が入っています。それらの米はうるち米ともち米が自然交雑して出来た品種です。デンプンの一種であるアミロペクチンの割合が高くなり、アミロースの割合が低くなることで粘り気を出しています。
「もち米」は歴史のある食材です。「ハレの日」に是非、お住まいの地域の「もち米料理」を作ってみてはいかがでしょうか。
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