2026.09.26

おいしさの先まで見つめる──AKOMEYA TOKYOバイヤーの商品選び

全国各地の魅力ある食を通して、日本の食卓を豊かにする株式会社AKOMEYA TOKYO。石井食品の商品をお取り扱いいただくほか、AKOMEYA TOKYOのオリジナル商品の製造にも、ともに取り組んでいます。今回は、食品部門のバイヤー・星野仁志さんに、商品選びで大切にしていることや、作り手の思いをお客さまへつなぐ仕事について伺いました。

目次

  • 「まず第一においしいこと」
  • お米の産地で出会う人と学び
  • お米を届け続けられた理由
  • 売るだけでなく、語る人として
  • 一品の向こうにいる人を思う

お話を伺った方

星野 仁志さん
株式会社AKOMEYA TOKYO バイヤー
2022年6月、株式会社AKOMEYA TOKYOへ入社。SMや外資系BtoB(企業同士の商取引)など、小売・流通業界で主に加工食品のバイヤー業務に従事。現在は食品部門のバイヤーとして、米関連商品、ごはんのおとも、ジャム、お茶、コーヒーなどの嗜好品、飲料、酒類のバイイング業務を担当。

「まず第一においしいこと」

AKOMEYA TOKYOの店頭には、お米やごはんのおともをはじめ、全国各地から選ばれた食品が並びます。数ある商品のなかから、店頭で紹介する一品をどのように選んでいるのでしょうか。星野さんに、商品選びで大切にしていることを伺いました。

 

星野さん:まず第一においしいこと。加えてAKOMEYA TOKYOではストーリーを大切にしています。

ストーリーとは、その商品の背景にある歴史、テロワール(気候や風土など、その土地ならではの環境のこと)、生産者、製法などで構成されます。ストーリーや作り手の思いを深く理解した上で取り扱いを検討します。そのため、時間の許す限り産地訪問し、現地でストーリーを体験します。

そして試食を繰り返しながら自信をもってお客さまにおすすめできる商品を選定します。またどういったシーンでどんな方がどうやって楽しむのかを想像しながら提案軸を定めていきます。

 

「おいしい」は商品選びの出発点。その先にある歴史や土地、生産者、製法を知り、誰が、どんな場面で楽しむのかまで思い描きます。星野さんは、一品の背景まで知ったうえで、自信をもって店頭へ届けられるかを見極めています。

 


まず第一においしいこと。
加えて、ストーリーを大切にしています。


 

お米の産地で出会う人と学び

AKOMEYA TOKYOの店頭では、日本各地のお米が販売されています。その一つひとつの背景を知るため、お米の産地にも直接訪ね、生産者だけでなく、精米工場やJAなど、お米が食卓へ届くまでに携わる人たちと出会います。

星野さん:お米の産地訪問は特に力を入れて取り組んでいます。お米は生産者さんのほか、精米工場やJAなど、さまざまな立ち位置の方が携わり、食卓まで届きます。

AKOMEYA TOKYOが取り扱っているお米に携わるみなさまは、それぞれ哲学・美学を持ち勉強熱心で真摯においしいお米作りに取り組んでいる素晴らしい人柄の方たちです。産地訪問の度にさまざまなことを教えてくださり、そこにはストーリーがあります。

私も毎回勉強させていただきながら、関係性を深化させ、お米の魅力を多くの方に伝えていけるように取り組んでいます。

 

産地へ行くたびに、新しく知ることがある。「毎回勉強させていただく」という言葉から、作り手の哲学や美学に耳を傾ける星野さんの姿が浮かびます。

お米を届け続けられた理由

産地で交わしてきた言葉や、少しずつ深めてきた関係。その積み重ねに支えられた出来事がありました。星野さんが印象深い経験として挙げたのが、いわゆる「令和の米騒動」です。

星野さん:令和の米騒動では、AKOMEYA TOKYOでも確保していたお米が少なくなってしまいました。ただ、今までAKOMEYA TOKYOが培ってきた産地や工場、卸などとのリレーションシップのおかげで、お客さまのニーズに応え続けることができたことは印象深い経験でした。

お米は日本の食文化の中心です。そして、昨今の気候変動の中、生産者さんは高齢化や地域の人口減少といった課題と向き合いながら、苦労しておいしいお米を作ってくださっています。だからこそ、そこにはストーリーがあり魅力があります。

我々はそれらをしっかりお客さまに伝え、地域の持続性や生産者、日本の食文化の承継に寄与していくことに意義を感じています。

商品を仕入れるだけではなく、その背景をお客さまへ伝える。日頃から産地に足を運び、関係を築いてきたからこそ、必要とされる商品を届け続けることができたのです。

売るだけでなく、語る人として

産地で受け取った言葉は、店頭へと運ばれます。選んだ商品の背景をスタッフが知り、お客さまへ伝える。AKOMEYA TOKYOでは、その役割を「食のカタリスト」と表現しています。

星野さん:お米をはじめ、その商品の背景にあるストーリーを全員が理解し、単にものを売るだけではなく、販売を通してストーリーを伝え続けることを大切にしています。

AKOMEYA TOKYOは「食のカタリスト」として、日本各地の“おいしい”を未来につなげる作り手と、食を通じて豊かな暮らしを育む使い手をつなげます。

「カタリスト」とは触媒の意味で、作り手と使い手など、人やものをつないで化学反応を起こす役割と、ストーリーの「語り」手を意味します。ストーリーを知ってもらうことで、お客さまが地域や食文化に興味をもち、結果それらの持続性に貢献していければと考えています。

 


単にものを売るだけではなく、
販売を通してストーリーを伝え続ける。


 

では、バイヤーとして仕事をしていてよかったと思うのは、どんなときなのでしょう。
星野さんの答えには、商品の向こうにいる作り手の姿がありました。

 

星野さん:生産者さんや職人さんたちが人生をかけて作り上げた大切な商品が「おいしい!」「すごい!」と評判になって、多くの方に認知してもらえたときです。そこにはストーリーがあり、ストーリーを多くの方が知ってもらうことが地域や食文化の持続性につながると信じています。

一品の向こうにいる人を想う

店頭で手に取った一品の向こうには、土地があり、作り手がいて、そこへ足を運んだ人がいます。
おいしさを確かめ、背景を知り、自信をもってお客さまへすすめる。星野さんの商品選びは、産地で受け取ったストーリーを店頭へ運ぶ仕事でもありました。

星野さん:AKOMEYA TOKYOはこれからも日本各地のおいしいもの、ストーリーを多くの方にご紹介していきます。

秋の炊き込みごはん(提供:株式会社AKOMEYA TOKYO)

 

後編では、AKOMEYA TOKYOと石井食品が共同企画した「秋の炊き込みごはんの素」についてご紹介します。

AKOMEYA TOKYO in la kagū 店舗(提供:株式会社AKOMEYA TOKYO)

 

AKOMEYA TOKYOとは

「一杯の炊き立てのごはんから広がるおいしい輪」をコンセプトに、全国各地から厳選したさまざまな種類のお米を中心に、ごはんと相性抜群のごはんのお供や和食の中心にある出汁や調味料、食器・調理道具などを扱い、東京を中心に39店舗+オンラインショップを展開するライフスタイルショップです(2026年9月18日時点)。全国の生産者との強い繋がりと信頼関係のもと「ほんもの」のおいしさにこだわった商品開発やセレクトを行っており、古くからある日本の食文化や伝統を現代のライフスタイルに合わせ提案しています。

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